まちづくり?
 このページは、日常の都市計画業務の中で感じたことをつれづれなるままに書き記したものです。  個人的独断的な意見ですのでそのつもりでご覧下さい。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--/--/--(--) --:--:--| スポンサー広告| トラックバック(-) コメント(-)
補助金行政と県
 仕事柄、「国からの補助金をいかに引き出すか」ということのために、事業の必要性や考え方等、基本的なストーリーづくりや、場合によっては書類作成等に、私も使われることがある。今回は委託された、「まちづくり交付金」申請のための書類作成事務の中で、大したことではないが、市町村と国を仲介する「県」の役割と仕事について思ったことを書いてみたい。

           *     *     *

 県の役割は、基本的には、「市町村の意向」と「国の言わんとすること」をくみ取って、両者の仲介をすることになるだろうか。しかし現実には、補助金行政では後者の役割が強調されれるようで、県は国の思惑を過剰に意識し、書類作成に関する事細かな指示をしてくる。そのために、市町村の担当者は四苦八苦するというわけである。今回は、限られた書類の中で重箱の隅をつつくような表現レベルの修正を数多く要請してきていた。

 国は国で、徐々に地方分権のために権限を地方整備局におろしながらも、補助金の根幹を相変わらず握っている。補助金の支給の仕方は「間口を広くして審査を厳しく」ということらしいが、その中で、最重要だと考えられるポイントがコストベネフィットの問題である。つまり国の方は、審査を厳しくしようとしても市町村や事業の実態がわからないものだから、いくつかの指標で整備効果を数値化することを求めるというわけである。しかし、そのためのデータもない自治体では、適当な数値をでっちあげたり明らかに見当違いの調査を行ったりしてその数値をつくる羽目になる。これなど、最初から県の仲介能力を期待していないようなものである。
 そもそも、まちづくり交付金の趣旨は、個別の事業に制約するのではなく、一定額の補助金の中でその使い方を柔軟にしていこうとするものなのだから、それほど細かく規定する必要はなく、むしろ県の裁量を広げで、県の主体性を増すようなやり方をしていければいいのだが、やり方は従来のままといって良いだろう。

 県の態度も様々であるが、国の意向を受け市町村を指導していこうとする態度が根底にある。むしろ、もともとそのための組織が「県」だと言ってもいいかもしれない。

 そのために、次のような2つの態度が生じるようである。



国の方針を市町村に(指導という名目で)押しつける?
 今までの経験では、国は事業が創設された意図・経緯等を十分認識しているせいか、比較的柔軟に対応可能なのであるが、県になると国の意図を仲介することに加えて、市町村を横並びでコントロールしたいがために特殊例を認めたがらないという体質があるせいか、教条的になりがちである。
 これなど、本来は逆じゃないのか?直接国民に接している市町村の個々の意図を国策に反映すべく働くべきじゃないのか?

国の求める内容・レベルがわからないこともあって、国に話しを持っていくための書類等を過剰に準備する
 以前、都(この場合には都)の指導のままでは、市街地再開発事業の都市計画決定の案件提出ができないということになった時に、(都の許可を得てであるが)国に直接話しを聞きにいったことがあった。しかし、その内容に対して、国は「何が問題なのか?」という。そんなことがあって、ようやく都市計画決定手続きに進むことができたということがあった。
 これなど典型例であるが、県があるために、必要のない事務作業が膨大に発生しているというだけではなく、場合によっては本来進むべき事業も進められなかった可能性もあるということを意味している。
 つまり私は、県には、市町村の意図をきちんと理解し、国と対決するくらいの気構えを欲しいと思うのである。もし、県がそういう組織であったなら、市町村のまちづくりへの熱意はもっと盛んになっているのではないだろうか。


 今後は「地方分権の時代」であり、国が地方を一律コントロールするのではなく、地方の発意と自主性を活かしてまちづくりを進めることが求められる時代なんだから、県も、「市町村の意図を理解し、指導するなら県の自主的な判断の下に指導し、それを実現するために、目を上(国)に向け、国を説得していく」姿勢が必要な筈である。
 それができるようにならないと、国のやり方も変わっていかないのだろうか。

PS
 その後の情報では、国の方も書類作成のための詳細を県におろしてくるようである。もともと書類上の問題など大したことではないと私は思うが、そういう風にしたいのであれば、最初からそうしておけばいいのである。
# どうやら、県だけについて言うのは片手落ちのようである。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。