まちづくり?
 このページは、日常の都市計画業務の中で感じたことをつれづれなるままに書き記したものです。  個人的独断的な意見ですのでそのつもりでご覧下さい。
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NIKKEI NETに掲載
 耐震補強工事について、何日か前に記事掲載の取材を受けていたのですが、ようやく下記のような記事が掲載されました。
 「NIKKEI NET」の「住宅サーチ/リフォーム博特集/テーマ別コラム」覧です。



地震対策リフォーム、住みながら短期工事で家族を守る安心を

 耐震ポールを初めて目にすると、「何と大げさな…」と思うかもしれない。平均的な一戸建て住宅の場合、外まわりに5本、家の内部に2本と計7本の、美観を考えるとずいぶん無骨な柱が出現することになる。そして、その費用が415万円と聞くと、二の足を踏んでしまう人も多いだろう。

 しかし、つい先日のように、東京都心でもあわや震度5レベルの地震を一度経験すると、「あれくらいでないとダメかも…」という気持ちになってくるものだ。

 都市計画コンサルタントの平澤薫さんは、近いうちに間違いなく襲ってくる関東地域の大地震のことを考え、今春、自宅の地震対策リフォームを行った。平澤さんは仕事柄、建築については素人ではない。地震対策リフォームを行うにあたって、どういう工法を採用するか、プロならではの綿密なリサーチと考察を行った。

 まず、自宅について、築44年で、その後3回も増改築を重ねているため、構造の実態がはっきりせず、外からはうかがい知れない危険性が潜んでいることが確実、と冷静に分析。したがって、細部の改善の積み上げ方式のような工法は向かないこと、また、比較的大規模な住宅であることに対応した工夫が必要と判断した。

 耐震化にかかわる情報をさまざまなルートで収集した結果、平澤さん宅のような老朽化の進んだ建物の場合に有効な方法として、建物内部に耐震シェルター「不動震」を設置する方法と、建物の外部から支える「耐震ポール」を使う方法の2つが候補に挙がった。

 耐震シェルター「不動震」とは、木造住宅向け耐震補強工法の中でも最強といわれる工法で、部屋の内部に重量鉄骨製の箱型構造物を据える方法だ。このシェルターの内部にいれば、震度7の大地震があってもびくともしないという。

 一方、「耐震ポール」の方は、住宅の周囲に鉄製(またはアルミ製)のポールを設置し、ポールの上部で2階の床を支える梁に緊結することによって、阪神淡路大震災の際にも数多く見られた2階建て家屋の1階部分の「足払い倒壊」を防止するというもの。

 最終的に平澤さんが後者の「耐震ポール」を採用すると決めたポイントになったのは、次の3点だった。

 まず、費用面でのメリット。具体的に検討してもらった結果、耐震シェルターの工事費用が590万円かかるのに対して、「耐震ポール」の方は415万円と3割ほど安かった。

 2点目が、工事期間が短く、しかも、通常こうしたリフォーム工事の際に避けられない、工事中の一時転居が不要で、そのまま住みながら工事ができること。平澤さん宅には高齢の母親が同居しているので、できるだけ日常生活に支障をきたさないで、短期間で簡単に工事を済ませたいという事情があった。

 そして、3点目が、地盤は軟弱地盤でなく、耐震ポールの効果が十分期待できるとあらかじめ分かっていたこと。

 工事は、事前の詳細調査を1日かけて行い、工事着工はその1週間後。工期は12日間と他工法に比べてかなり短かった。そのうち、平澤さんがより安全性を考慮して行うことにした内部工事(室内に2本建柱)のため、多少日常生活に支障が出たのは10日間ほどだったという。ただし、本来この工法は、鉄骨を梁に緊結する工程で内部工事が発生するが、外部工事が主なので、日常生活への影響はほとんどないそうだ。

 工事を終えた平澤さんの感想は、「特に、今の住まいを建て直したいと考えていたわけではないので、耐震補強という形になりましたが、家族の安全を確保するために必要な費用としては決して高いと思いません。ポールが露骨に見えますが、自慢するほどの外観の建物ではありませんので全く気になりませんでした」。

 7月23日の千葉県北西部地震の際にも、地震で棚のものが落下するようなこともなく、何よりも家族が不安なく過ごせたという。

 耐震補強は、「大震災時に、建物の倒壊から家族の生命を守るとともに、震災後の復旧の拠点を確保する大切な事業」と平澤さんは言う。これまでも、阪神淡路大震災、新潟中越地震などが起こるたびに繰り返されてきたのは、「このような事態が起きるとは想定していなかった」という行政サイドや建築関係者の声。

 平澤さんが指摘するのは、「地震ではどのような被害を受けるか全く予測できません。建物の全壊は家族の生命に密接にかかわってくる問題ですが、仮に全壊を免れたとしても、『余震で破壊の可能性がある』と危険診断されれば、そこに住むこともできず避難生活を余儀なくされます。少なくとも家が安全な形で残れば、そこで家族の生活が維持でき、その後の復旧の拠点にもできるわけですから、家をどのような形で残せるかを考えておくことは大変重要だと思います」。

 地震対策リフォームは、「ああ、あの時やっておけば…」とならないよう、第一に考えたいリフォームの一つだ。

リフォーム概要
住居形態: 戸建て
築年数: 44年
構造: 木造
階数: 2階
施工者: シーク建築研究所
リフォーム費用: 415万円

(村瀬さおり)[ 2005年8月9日 ]

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