まちづくり?
 このページは、日常の都市計画業務の中で感じたことをつれづれなるままに書き記したものです。  個人的独断的な意見ですのでそのつもりでご覧下さい。
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JRは所詮民間企業か?
 本日、こんな記事が掲載されていましたので、関連して書きたくなりました。
●JR東日本が改装、新潟・村上駅を大正ロマン風に。2005/06/27, 日経流通新聞MJ

 【新潟】東日本旅客鉄道(JR東日本)は村上駅(新潟県村上市)の外観を改装する。窓に木枠をはめ、明るく薄いブラウン系の色を使うなど大正ロマン風をイメージした。村上市の町屋再生に取り組む地元の「むらかみ町屋再生プロジェクト」の意見を聞きながらデザインを決定した。


 また、近年、「中心市街地の衰退」に対比するように、「駅ナカ」が活況を呈しているという記事もあります
 そんなことを念頭において、お考え下さい。

 私はこれまで、いくつかの駅周辺整備プロジェクトに係わってきているのですが、その際、地元自治体がどれほどJRへの協力を要請しても、JRがまちづくりに協力的であったことは全くありません。それどころか、周辺の区画整理事業についても自社の利益を最優先に求めるばかりです。
#例えば、区域内にいくつかの土地が散在している場合、それを集約して駅直近に換地することを求めるなど、です。
 駅ビルの建設が採算ベースに乗ると判断すれば積極的に建設し、そこはJR関連企業が経営し、JRのOBが配属されていきます。
 駅ビルはもちろんですが、駅周辺の整備に際しても、JR関連の事業には、どれほど公共的意義があるものであってもJR関連の設計コンサルタントが専属的に使われます。こうした取り決めは地元自治体とJRで協議されることですから、一般市民の理解の及ぶところではありません。
 駅ナカの活況については、つまり、それまで法的に商業利用が規制されていた空間(駅構内)がJRの独占的(不動産)経営の場になっているだけのことなのです。そして、中心市街地の衰退は、それにも少なからず影響を受けている筈なのですが、JRが中心市街地活性化について、何か協力をしているという話しも殆ど聞いたことがありません。

 上記記事について、「これは、まちづくりに協力していることではないのか!」という意見をお持ちの方もおられるかもしれません。しかし、プロの目から見れば、ハッキリ言ってJR関連コンサルタントは、JR施設に詳しい技術者かもしれませんが、これまでの経験から判断しても、まちづくりについてはとてもお薦めできるレベルにはないのです。それは、今も各地につくられている新駅の浅ましいデザインを考えてもらえれば十分じゃないでしょうか?
 恐らく、村上市の例も、趣旨はともかく、出来上がったデザインは「これがそうなの?」と言いたくなるようなものになっているのだろうことは容易に想像できます。もっと町のためを考えるのであれば、公開コンペを実施するなどしたら良いのです。
#もちろん、例外もないわけではありません。公共性はともかく、赤湯駅、湯布院駅などは、著名建築家設計の駅舎であり、優れたものだとは思いますが…。
#ただ、それ以上に、何の変哲もない味気ない建物や、「この町のシンボルは○○だから、駅舎を○○色にした」と言うような低レベルの発想による悲惨な例が多すぎるのです。


 あなたがもし、「駅」は、民間企業であるJRのものだから、それをどのようにしようとJRの勝手だとお考えになるのであれば、これ以上書いても無駄かもしれませんが、私に言わせれば、「ある意味では、自社や系列の利益導入ばかりに熱心で、どうでも良い部分だけ協力している風を装っていても仕方ないでしょ。今は、民間企業だって、それほど自分の利権に固執していない時代だよ。もう少し協力的だよ。」と言いたいものです。
 もしJRにもう少し社会的責任感を感じる気持ちがあるなら、駅ナカの活況を町に波及させていくような工夫や協力をもっと積極的に考えていることでしょう。駅が公共的なシンボルであると考えるなら、乏しい能力の系列会社にこだわらず、もっと社会に開かれたデザイン選定の方法を考えているだろうと思います。

 「JRというのは、所詮、自己利益しか考えない民間企業よ。」であって良いのでしょうか? JRの関係者にも、市民・国民にも考えて欲しいと思っているのですが…。

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