まちづくり?
 このページは、日常の都市計画業務の中で感じたことをつれづれなるままに書き記したものです。  個人的独断的な意見ですのでそのつもりでご覧下さい。
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プロポーザル・コンペ雑感(2)
 コンペの問題を書いていく前に、より具体的な例について触れておいた方がその後の理解を助けてくれるかもしれませんので、私が係わったものについて書いておきましょう。

(1)○市のコンペの場合
 ○市の土地利用調査に関しては、もう20年ほど断続的に受託してきていました。それもすべて特命に近い形式(注)でです。そういう意味では○市に関する実績は十分だと思っています。
 実は○市は、つい近年まで、この特命に近い形式で発注してくれる貴重な自治体でした。それで私にとってもおつきあいしたい自治体であったのですが、最近は、他の例と同様に、基本的には競争入札、あるいは今回のようなコンペ方式の採用になってきました。
 今回の仕事は、過去の実績・資料・データの蓄積状況からすれば当社を特命にしても不思議はないと思っているのですが、近年は長年同じ業者を選定することに却って疑問を差し挟まれる原因になるのです。つまり「癒着じゃないか!」というわけです。
 そういう経緯もあってのプロポーザルコンペだと思いますが、求める資料、審査体制等についても疑問点はなく、要項そのものには特に大きな不備はありません。強いて言えば次の2点が気になることでしょうか。
・要項で求める資料が、アイデアを求めるものではなく、「本業務に対する取り組み意欲を見るといった」ものになっていること。
・審査結果公表の日程が示されていないこと。

 形式的にはプロポーザルコンペですが、もともと本業務は、土地利用制度に係るものであり、市の職員の方がこの点に関してはかなり詳しく、担当者の議論や関連部局によって構成される市の内部会議に基づき、それをストーリー化するとともに、学識経験者(つまり大学教授等)によって構成される委員会への提出資料のとりまとめと、諸会議の議事録作成等の作業が大半を占めるものなのです。つまり、コンサルタントに特別の技術・アイデアを求めるものではないのです。だからこそ、意欲のあり方を見ようとしているのかもしれません。
 最近の私たちが「調査もの」と呼んでいる業務の多くが、雑用の比重がかなり高いものになってきており、今回の業務が特別というわけではないのですが、今回は制度に係るものであるだけに、(業者に比べて)圧倒的に市職員の方が情報量が豊富だということに特徴があります。つまり、市の内部にそれをこなす能力さえあれば、もともと市の中で処理すべき仕事だと思うのです。私は、以前、今回の業務の前段(とも言っても良いでしょう)の業務を受託した時、その思いを特に強くしていました。
 そういう意味もあって、委託者は、指名した4社であればどこに受託してもらっても良かったということのようですし、私にとっては、そういうコンペに応じてまでそういった「雑用仕事」を受けるかどうか考えざるを得ない状況でした。

 結論として、私は、これまでこの仕事に携わってきて初めて、辞退の趣旨でプロポーザル提案をしました。過去の膨大な資料等の蓄積は使えませんが仕方ありません。必要とされていないのですから…。
 私の今後の仕事も、大きく変わらざるを得ませんが仕方ありません。もうその覚悟があるからこそですし…。実は、私にとっては、この例のように、せっかく受託しても頑張りがいのない仕事が多くなっていることも、この業務に対して魅力を感じなくなってきている理由の大きな一つでもあるのです。
#もともと、このブログ自体がそういう覚悟のもとに書いていることなのですが…。

注:様々な方法がありますが、ここでは敢えて述べません。


(2)△市のコンペの場合
 こちらは、市内にある県有地の土地開発事業に関連して、事業協力者を求めるコンペですが、内容的にはコンペと言えるかどうか…。つまり、ゼネコン・コンサルタントなどにプロポーザルの応募が要請されたということからも理解できるように、過去の類似事業の実績を見るためだけのような内容のものでした。
 特に問題としては、次のような点にありました。
・事業計画が市の内部で検討済みであり、既に政策決定されているとのこと
 これは、敢えて言えば、事業者が起こしやすい間違いであり、その内容を見てもおかしな点があまりにも多いのです。こうした内容こそコンサルタントを含めた検討が必要な事項である筈なのに、コンペのスタートから間違っているのです。政策的な判断が先走っているのです。
 政治家や、事業推進優先のある種の事業者は、彼らが係わった期間さえ良ければそれで良いのでしょうが、その負債をずっと背負わされる市民はたまったものではありません。そうならないように考えていくべきなのですが…。
・過去の実績を中心に見るものであること
 こうした実績中心のプロポーザル提案を見て、審査する側はどうやって事業者を判断していくのでしょうか?それにしては、この事業のあらゆる分野に係わるものでありすぎますし、何よりも応募を求める対象が多すぎましょう。もう少し絞り込めなかったものでしょうか?
#私自身は他の応募事業者の協力チームでの応募ですから気楽なものですが…。
・日程が明記されていない
 コンペを実施するからには、主催者側の責任として、決定までのプロセスを明記すべきであると、私は考えるのですが…。

 結果は協力事業者には選定されませんでした。
 そんな結果は、最初から期待していなかったことですからどうでも良いのです。それよりも、この地区の10年後がどうなっているか、楽しみにしていたいと思います。

(3)□市のコンペの場合
 これは、逆に発注者側(コンペの実施・審査側)として係わった事例ですが、市が所有するある土地の民間事業者の選定を行うものでした。
 コンサルとしては守秘義務があるため、「望ましい結果が得られて無事終了している」とだけ書いておきましょう。
 コンペの実施から審査に至るまで、私の目で見て問題点は見あたりません。ただ、「事業に係わるコンペのように大きなお金が動くものには、様々な利害関係者がいるわけですから、そうした点への配慮なしにコンペを動かすことはできない」ということだけ、書かせていただきましょう。

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